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玉鋼剃刀

<1>特別な硬度を要求される剃刀の世界
剃刀の用途対象である「髭」や「髪」の主成分は、爪と同じ硬質ケラチンです。その硬さは、同じ太さの「黄銅銭」に匹敵すると言われています。黄銅とは銅と亜鉛の合金、つまり真鍮の事。身近なものでは五円玉や金管楽器等でお目にかかれるそれである。つまり剃刀で、日々、針金を切ったり削ったりしている様なイメージになるわけで、通常の刃物にない、発展してきたのがカミソリとえいる。

<2>“玉鋼”その切れ味、日本の名刀の如く
そこで、かつての名鍛冶師、刀匠たちの目に止まった鋼材が日本の名刀を生む玉鋼である。日本古来の手づくりによる玉鋼は、鍛えるには熟練と細心の注意を払わねばならないが、切れ味は群を抜く。ただし手間と時間が大量生産には向かず、現在新たに生産されることはあまりない。しかし理美容界では高い需要があり、中古市場でも、価格が下がらない玉鋼剃刀。

<3>現在のカミソリ用鋼材帯鋼と玉鋼の関係
補足だが、現在市販されているカミソリは、帯鋼と呼ばれる鋼材が多く使用されています。この帯鋼、元をたどれば、玉鋼を生む“たたら製法”にたどり着く。長い歴史のある剃刀専門会社「カミソ倶楽部」のWebサイトでも「古式豊かな“たたら製法での玉鋼”は今では異なった製造方法の下でカミソリ用の素材(帯鋼)として量産化されている。」と紹介されている。

<4>玉鋼剃刀の深い味わいを感じて欲しい
日本刃物総本店では、宗正刃物総本社協力のもと今回新たに玉鋼剃刀を鍛え発表します。意外にも日本の名刀を生む玉鋼と「関連の深い」剃刀。玉鋼剃刀で、その「奥深い味わい」をぜひ感じて欲しい。日本の名刀の切れ味を絶やさず伝えていければ… それが私たちの本望です。

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